不眠症
現代はストレス社会です。早くに布団に入ってもなかなか寝付かれない人や、夜中に何回も目が覚める人がいます。漢方では不眠に対し、その人の睡眠を妨げている原因を取り除く処方を服用します。
病院で出る睡眠薬は、すぐに眠ることができるかもしれませんが、正しい眠りが得られたとは言い難いです。翌朝目が覚めた時に、しんどさが残ることもあります。漢方薬は体に負担をかけることなく、自然な眠りを作っていきます。
婦人科疾患
婦人の病気は、女性特有の体の仕組みが影響したり、家事、子育てといった精神的なものが影響して、なかなか難しいところがあります。しかし安易にホルモン療法や安定剤に頼ると、余計に体調が乱れることがあります。漢方薬は、くずれた体のバランスを調整し、女性の方のつらい症状を取り除いていきます。
冷え性の人はまず体を温めることが一番ですし、便秘の人はまず便を出しましょう。生理不順の人は生理の周期を調整します。それが、婦人科疾患を治療するうえで一番大切です。それがやがて、不妊症の改善やダイエットにもつながっていきます。
アトピー性皮膚炎
夏と冬はアトピー性皮膚炎が悪化します。夏は汗をかいたり、強い紫外線を受けることにより、弱った肌にダメージが加わります。また、冬は乾燥により肌がかさかさになり、バリア機能が壊されます。これらの時期には、きめ細かな肌のケアが大切です。
漢方薬では肌の調整をするとともに、内部から調整しアトピー性皮膚炎を改善していきます。一時的にひどくなる場合もありますが、それは悪いものが外へ出ようとしている証拠です。
悪性腫瘍
漢方薬のがんの治療は、癌細胞を攻撃することではなく、免疫力を上げて体が癌細胞と戦う力を補うことと、癌細胞による副作用を緩和することです。しかしこれら二つのことができれば、どれだけ癌の治療で苦しんでいる人を助けることができるか。単に病院の抗癌剤や放射線治療だけでなく、漢方薬を併用することで、癌治療の新しい道が開けると思います。